着物が好きです。
今は、月2回の茶道のお稽古の時やお茶会や、
たまーに家で着物を着たりしています。
若い頃、いつからか、着物を着ている人にあこがれを持っていたにもかかわらず、
自分には遠い存在でした。
成人式で着ることもなかったし、子供のころに浴衣を着ていたのを除けば、
初めて着物を着たのは、20代後半の自分の結婚式の時でした。
でも、結婚式の着物なので、華やかな振袖で、カツラも付けていて、
ただ着せられて飾られている状態で、
自分で楽しく着ている感覚ではありませんでした。
その後、しばらくして、子供の七五三の記念写真に着物を着たい、
そして、子供の入学式も着物で参加したいという思いが出てきて、
実家の母から何着か着物を譲ってもらいました。
その着物は、母が嫁入りの時に私の祖母が母のために仕立てたものでしたが、
母は一度も袖を通すことが無かったものでした。
そして、そのころ茶道を習い始め、新年に茶道教室のみんな(社中)で、
集まって新年最初のお茶会(初釜)をするときに着物で参加したいという目標もできて、
思い切って着付けを習うことにしました。
着付けを習うと言っても、近所の日本茶カフェの亭主がお店が終わった後に
2日間だけ、教えてくれるというものでした。
とても分かり易く教えてくれましたが、細かいところは
忘れてしまったりしたので、YouTubeで確認したりしながら、
家で何度も何度も練習しました。
そして、何とか自分で着つけた着物で、七五三や子供の入学式や
初釜に参加することができました。
着るのにも時間がかかるし、準備もいろいろだし、
慣れなくて大変でしたが、数をこなさないといつまでも慣れないなと思い、
毎月のお稽古の時も出来るだけ着物を着ていくようにしました。
着物を着るのに時間がかかるので、朝、
子どもを保育園に送ってから準備すると時間がないので、
髪だけは先に結っておいて、子供を送った後にすぐに着付けに
取り掛かれるように工夫したりしました。
着るたびに、着付け方の反省点が見つかり、
なかなか満足いく着付けができなくて、今度はああしよう、
こうしてみようと、毎回試行錯誤でした。
今でも、うまく着付けできないときがあります。
特に、リサイクルで買った着物などが多いので、
サイズがバラバラで、着物に合わせて着付け方を
工夫しなくてはならないという点で苦労します。
でも、毎回何とか着物を着て、「今日も着れた」という満足感と達成感があります。
着物を着ていると、自然と背筋が伸びて、所作も丁寧になり、
心と身体が引き締まる感じがします。
また、その時の季節やシチュエーション、
自分の気分でどんな着物にしようか?その着物にどんな帯や帯締めや
帯揚げを合わせようか?と、考えるのが楽しいのです。
洋服と一味違った、色の組み合わせを楽しむことができるのも、感性をくすぐられます。
そして、普段は地味な色の服が多い私にとって、着物では、
ピンクや黄色、水色、黄緑など明るい色に挑戦できるのも楽しいです。
カジュアルな着物だとしても、やはり着物である以上は
普段着とは別の特別な服装であって、気分が上がります。
茶道を習っていると、着物を着ている人と会う機会が多くなりますが、
着物を着て美しい佇まいや所作が自然と伴っている人を見ていると、
心が癒されるというか、洗われる感覚があり、
自分もそんな人になりたいなと思ったりします。
日常では、着物を着ると不便なことが多いのですが、
これからも着物を着る機会を作って、着物を自然と綺麗に着こなす
ことのできる雰囲気をもった人になりたいです。
着物を着るなんて贅沢なイメージでしたが、
リサイクルの物で安くそろえることができましたし、
着付けも少し習えば、あとはyoutubeで努力して何とかなったので、
それほど投資ししなくても、工夫すればチャレンジできるのではないかと思います。
着物は、いろんな柄や素材など、いろいろ挑戦してみたくて、いつの間にか増えてしましました。
でも、今のところどの着物も年に1回は着ていて捨てられません。
ミニマリストを意識している者としては、ちょっと場所を取るものになってしまいますが、
持っておくと決めたものなので、どんどん着ていこうと思います。
着物で、色を楽しんだりおしゃれの欲求がある程度満たされているところもあり、
普段の洋服のほうは、かなりシンプルになってきました。
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今日のお稽古は、春らしさを意識して、ピンクの着物にしました。
着物を着たときに記録のために写真を残しています。
いつも、その時のフィーリングで着物を選んだりしているのですが、
記録を見返すと、毎年、自然と同じ時期に同じ着物を選んで着ていて、
やはり、季節による気持ちの影響って大きいのだなと思います。
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