物を減らし、生活をシンプルに、そして丁寧な暮らしを意識する中で、
花を飾るようになりました。
きっかけは、私が習っている茶道を通して、
茶室の床の間に飾られた、季節の様々な花と出会い、
その花それぞれの美しい佇まいに心癒されたことでした。
お花を飾るなんて、経済的にも時間にもよっぽどゆとりがないとできなくて、
自分にはあこがれのライフスタイルだと思っていましたが、
茶室の花のように、
身近に咲いている季節の花を一輪そっと生けるだけでいいのだ
という感覚になったら、少しづつ自分にも出来るようになりました。
花が一輪あるだけで、その空間の空気が変わります。
花から感じる生命力、季節感。
ひっそりと咲く花であっても、
部屋の雰囲気を明るく生き生きとさせてくれる感じ。
忙しい時は、花を花瓶にさっと差すだけになりますが、
時間があるときは、その花の良さが出るように、
美しく見えるように生けるための花と向き合う時間が、癒しになります。
それは心静かに自分と向き合う時間でもあり、まさにマインドフルネスな時間。
ただ、私の場合、生け花の知識もなく、
センスもなくて行けるのに悪戦苦闘していて、
まだ思うようには生けられないのですが・・・。
生けられた花以外にも、通勤途中とか、道端にひっそりと咲く花から、
満開の桜や梅の花など季節を知らせてくれる花々。。
これまでにどれだけの花に癒されたことでしょう。
この先も、自然のエネルギーと美しさを感じる花に
自分なりに向き合って暮らしていきたいです。
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川瀬敏郎氏の「一日一花」。365日分の花の写真が綴られている。
お気に入りのカフェで、その日のページが開いて飾られてあったのを見て、
その写真の花の美しい佇まいに惹かれた。
東日本大震災のひと月後、テレビのニュースで、剝き出しの大地に草が萌え、花が咲く被災地で、花をながめる人々の無心の笑顔が著者の心をとらえたという。そこから、生者死者にかかわらず、毎日誰かのために、この国の「たましいひの記憶」である草木花をたてまつり、届けたいと願って、一日一花をはじめられたという。
もちろん、花人としての川瀬氏のセンスが素晴らしいのですが、そんな、思いが込められているからか、一つ一つの花の写真からとても神聖なものが伝わってくる気がします。
部屋に花がない時は、この写真を見ているだけでも癒されます。
やはり、草花のエネルギーってすごい。
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